******* テクストメディア 第4号   from EV @lakeside studio 971207*******

前回から1ヶ月あまり経ってしまいました。
不定期刊行になりますが、気長におつきあいのほどを

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■CGI痕跡論(2)

■■ユーザーの痕跡をどう表現するか

ユーザーがアクセスしたり書き込みをすると、ファイルが変更される。
このようなCGIは、早い話が、ユーザーの痕跡を残しているのだ。
そしてこの「痕跡感」がCGIの魅力だ。

・・・と、前回はそんな話でした。では具体的に何が痕跡なのでしょうか。

カウンタでは、数字が痕跡です。数字は単に人気の度合を表すのではなく、
人が来た跡を表します。だから、あるページに何日か経って訪れて、カウンタ
がまるで回ってなかったりすると、なんだか淋しい気分になるわけです。

掲示板やチャットでは、各ユーザーの打ち込んだ文字列が痕跡です。足跡でも
ルージュの跡でもいいわけですが、普通は文字列が跡になります。

ユーザーがアクセスしたとき、ページの持ち主は環境変数というのを得ることが
できます。アクセス日時、ユーザーが直前にアクセスしていたページのURL、
使っているブラウザ・・・などなどです。これも痕跡の一種でしょう。
「ユーザーが直前にアクセスしていたページのURL」を並べると、いわゆる「逆リ
ンク集」ができるわけです。これなどは自分のページが蜘蛛の巣のどこにあるか
がユーザーが残した軌跡によって明らかになる、というひじょうにおもしろい痕
跡集です。

こうした環境変数を利用してアクセス状況をまとめてくれるWebACCESS
(http://www.ask.or.jp/~rescue/)という便利なプログラムもあります。


■■人工無脳が残す痕跡

ユーザーの痕跡を残すことができるのは、何もこうした一般的なWWW用CGIだけでは
ありません。たとえば学習機能をもった「人工無脳」をWWWに置く場合を
考えてみます。人工無脳は、自動会話プログラムです。ユーザーが話せば
人工無脳はどんどんことばを覚えて行きます。

ところが、このプログラムをWWWに置いたとたん、それは単なる一人遊びの
道具から、ユーザーの痕跡を残す装置となるのです。

たとえば、あるユーザーがひとしきり人工無脳で遊んだあと、別のユーザーが
この人工無脳を使います。すると、人工無脳は、前のユーザーが教えた
ことばの数々を返してくるので、別のユーザーは、まるで他人の自慰でも
見せられるような複雑な気分になります。とくに「アスカちゃん」とか
「サクラちゃん」などと女性名を持った人工無脳の場合、多くの男性ユーザー
はいやらしいことばを山ほど投げかけますから、後から使うユーザーは、公衆
トイレの落書きを見るような気分になります。(余談ですが、どういうわけか、
多くの人工無脳は女性名です)いや、公衆トイレかどうかは置きましょう。

■■学習プログラムはユーザーの痕跡を残す

大事なことは、学習型プログラムをWWWに置くと、それはユーザーの痕跡を残す
ツールになる、ということです。データを閲覧することで、ユーザーどうしがコ
ミュニケートすることになるわけです。

学習型のプログラムを置く場合、ユーザーAは直接別のユーザーBに語りかける
わけではありません。あくまでプログラムされたことばに対して語りかける
わけです。しかし、それは後から来たユーザーBに漏れ、ユーザーBのことばに
影響を及ぼします。掲示板などとは異なるこうした間接的なコミュニケーションが、
じつはWWWの大きな可能性ではないかと、ぼくは考えています。


																						(以下次号)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■浜情報
学習機能により、作者がサボっていても変化し続けるWWW、
「The Beach」の主な更新情報です。(97/10/25 - 97/12/6 )


●Altere ego の文章を総入れ替えしました。 
●Ego exchange のデータは続々増殖中。第4集に移行しました。 
●Chimera 11/20を追加。 
●Guestbookの記録を見やすくしました。 
 上下の矢印を押すと、次々と別のゲストのモニタ環境を見ることが 
 できます。つまり「きみの天井はぼくの床」。 
●talking about Musicを追加。中身は、昔書いた音楽関係の
 文章です。タイニー・ティムから岡村靖幸まで。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■よそのメディア情報

●「サウンド&レコーディングマガジン」12月号に「M」レヴュー。
これを読めばあなたもMが欲しくなる?
EVによるMのレヴューが掲載されてます。
Mでどんなことができるのかが知りたいあなたは
http://ux01.so-net.or.jp/~ev-net/midi/midimenu.html
へどうぞ。

●鉄腕アトム誕生まであと5年。Wiredの「山形道場」で
「ドクター・バロウズ」絶賛?

●渋谷のフリーラジオ「ミニFM」で作家の清水アリカ氏が自作を朗読。
もしかすると「ドクター・バロウズ」が使われるかも?

●12月末にカール・ストーンが来日!
「サウンド&レコーディングマガジン」で連載中のカール・ストーン
が来日。東京周辺でライブやワークショップが目白押しです。
20日のICCの	レクチャーはすでに満席。
26日には大友良英氏らとのライブも	あるらしいっす。

●神戸ジーベックホールが発行する「SoundArt」誌に三輪眞弘氏インタヴュー。
「ハブはやがて情報を発信するようになる」は名言なり。インタヴュアーは
わたくしEVです。

●あなたはエレベーター業界に専門誌があることを知っているか?
季刊「エレベーター界」にはEVがあらゆるメディアのEVネタを連載中。

●武富士・飯山電機・ビオレ・ユニマットなどなど、エレベーターを用いた
CMがあいかわらず多い。スマスマの「体感エレベーター」や
ラブ・ジェネレーションで毎回のように登場するエレベーターシーンなどを
読み解く鍵は大正から昭和初期に遡る?

●エレベーターマニアのためのメールマガジンでも刊行したろかなと
思ったりします。

**************************************************
御意見御感想はEVまで。
E-mail: mag01532@niftyserve.or.jp
いただいたメールは「テクストメディア」に転載させていただく
ことがありますので御了承をば。
**************************************************


to Text media index