吉田初三郎

 吉田初三郎(よしだはつさぶろう)(1884-1955)。京都生まれ。友禅の図案工などを経て洋画家鹿子木孟郎に弟子入りする。大正後期から昭和前期の鉄道網の発達に伴い、全国各地の観光案内地図を作成、その数は五百種以上に及ぶ。左右の端をU字型に曲げ、見えないものを見せる独特のパノラマ画報で知られ、「初三郎式鳥瞰図」などとよばれた。地図のみならず、絵はがきをはじめ、ポスター、カレンダーなど、その仕事は多くの商業美術にわたっている。また、助手との共同作業による工房制など、商業美術の先鞭をつけた点も重要である。1999年春、堺美術館で展覧会が開かれた。  

 吉田初三郎の生涯と作品については「大正の広重 吉田初三郎について」で、地図作品をはじめ詳細な記述がある。